いえ、自然の人格化は人類共通に普遍的に行われてきたのではないかと思います。 狩猟民族は動物を人格化する一方で、生活のために動物を殺さなければならない。その矛盾を解決するために、「初原的同一性」という考え方、つまり「動物は昔、人間の言葉を話した(=人間と対等な存在だった)が、今はそうではない」という理解をしています。私はこの初原的同一性が、さらに時代をさかのぼって現生人類のころから見られるのではないかと考えているんです。今後、それを明らかにしたいと思います。
今、世界中でさまざまな問題が起こっていますが、人類レベルで見ると、心をコントロールすることで解決できる問題もあるのではないかと思います。人間とは何かを知り、心の社会性を知ることで、今後の人間がとるべき方向性を見いだすことができるのではないでしょうか。 |