Seminar

論文紹介(中田)

自主ゼミ3回目では、竹澤ゼミ博士1年の中田くんが論文紹介をしました。

Self domestication and the evolution of language.

「自己家畜化と言語進化」

Thomas, J., & Kirby, S. (2018). Biology & philosophy, 33(1-2), 9. https://doi.org/10.1007/s10539-018-9612-8

 本論文では、言語の進化において自己家畜化がいかに重要な役割を果たすかについて説明する。そのために、言語構造が文化的伝達のプロセスから創発するという一連の研究に焦点を当てる。文化伝達の重要性を認識することで、言語構造の生物学的基盤に関する問いを根本的に変える。言語構造は、ゲノムに蓄積された一連の変化を反映していると考えるならば、「言語構造の遺伝的基盤は何か、なぜそれらが選択されたのか?」を問うことになる。しかし、文化進化が言語構造を説明できる場合は、もはやこれを問う必要はない。代わりに、構造を生み出す文化的進化のプロセスを最初に可能にした特性の起源を説明するという課題に直面する。文的進化に関する研究に照らすと、生物進化に関する新しい問は、「それらの前駆形質はどのように進化したのか」となる。 本論文では、2つの主要な前駆特性:(1)学習によるコミュニケーションシステムの伝達、 (2)シグナルまたは行動に関連するコミュニケーションの意図を推測する能力について議論する。次に、ジュウシマツとイヌの2つの比較研究について説明することで、家畜化による、平行進化を明らかにする。最後に、人類の進化における家畜化の役割に目を向ける。言語構造の文化進化は、自己家畜化の初期のプロセスにその起源があると主張する。(中田)

開講日 | 2020年06月15日