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心と形の考古学 ―認知考古学の実践と課題―
日時: 2003年12月6日(土)・7日(日)
於: 北海道大学学術交流会館 第4会議室
発表者:
小杉 康 (北海道大学大学院文学研究科)
加藤 博文 (北海道大学大学院文学研究科)
深沢 百合子 (札幌国際大学)
金田 明大 (奈良国立文化研究所)
小林 正史
松本 直子 (岡山大学文学部)
中園 聡 (鹿児島国際大学)
桜井 準也 (慶應義塾大学文学部)
他
テーマ:
人類の進化過程における認知能力と造形表現の発達は、どのように相互に関連しあって物質文化環境を創りだしてきたのか、
またその中でどのような適応過程がとられてきたのか。
日本列島及び周辺地域の考古学データによって旧石器文化から古代国家形成期にかけての認知と造形が織りなす物質文化環境に関する実践的研究を紹介し、
認知考古学の展望を模索する。
* ワークショップのポスターはこちらをご覧ください。
第T部:それは認知考古学か―メンタリティーに関する考古学研究の実践
12月6日 9:30〜10:15 加藤博文
「後期旧石器的世界の出現―技術と道具からみた現代型人類集団の特質―」
北ユーラシアにおける中期旧石器と後期旧石器の比較から人間集団の差異,空間認識,技術運用における特質について論じる。
12月6日 10:30〜11:15 松本直子
「縄文のイデオロギーと物質文化」
人類の普遍的認知基盤と固有の歴史的・文化的コンテクストから縄文的世界観を解釈する。
12月6日 13:00〜13:45 桜井準也
「土器の文様区画と認知構造」
縄文土器の器面の文様帯の分割方法や施文過程を検討することにより、
立体的な造形物である土器を縄文人がどのように認知しているかについて明らかにし、
文様の割付や設計という概念が近代的生産物であることを示す。
12月6日 14:00〜14:45 小杉 康
「土器造形の発達とカテゴリー操作」
1万数千年前の日本列島における土器の誕生から約1万年間にわたる土器製作の発達過程をトレースし、
具象的造形表現の獲得過程の意味を考察する。
12月6日 15:15〜16:00 中園 聡
「弥生土器をめぐる認知考古学的解釈の試み」
九州を中心とした西日本の弥生土器の持続的特性/多様な器種を生み出す形態生成構造/弥生土器の製作者・使用者の土器のカテゴリー化/考古学者の土器観察時の認知特性
12月6日 16:15〜17:00 金田明大
「古代における土器造形と都城の空間認識」
宮都の土器様式の模倣行為に関する1題と古代都城を中心とした絶対空間と相対空間の比較の試み関する1題。
12月7日 9:15〜10:00 小林正史
「土器の文様は何故変わるのか−カリンガ・モデル−」
フィリピンの土器作り民族例において土器スタイルが変わるプロセスを観察した結果、集団間の交流度に加えて、意識や土器の使い勝手がいかに影響しているかを検討する。
12月7日 10:30〜12:00 第T部・討論
第U部:それでは認知考古学は―展望と課題
12月7日 13:30〜14:00 松本直子
「認知考古学、登場の経緯」
12月7日 14:10〜14:40 深沢百合子
「ポスト・プロセス考古学からの提言」
12月7日 14:50〜15:20 小林正史
「プロセス考古学からの提言」
12月7日 15:40〜16:20 第U部・討論
12月7日 16:30 閉会
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