文献紹介(石渡)、卒業研究の進捗報告・相談(小西)
3年生の石渡さんが文献紹介、4年生の小西さんが卒業研究の進捗報告・相談を行いました
紹介文献
African elephant vocal communication II: rumble variation reflects the individual identity and emotional state of callers.
Soltis, J., Leong, K & Savage, A. (2005) ANIMAL BEHAVIOUR, 70, 589–599
Abstract
アフリカゾウ(Loxodonta africana)の最も一般的な発声である「ランブル」 については、 そのサブタイプの数に関する統一した見解は存在しない。 社会的機能に基づいてさまざまな種類のランブルが提案されている 一方で、構造的特徴に着目し、 多数の発声を詳細に音響分析した研究は限られている。 本研究では、フロリダ州ディズニー・ アニマルキングダムで飼育されている成体メス6頭から得られた2 70回のランブルを分析した。 各個体にはマイク付きの無線送信機を装着した首輪を装着し、 発声個体を特定した上で録音を行った。さらに、 行動データと内分泌データを組み合わせることで、 発声時の社会的状況や繁殖状態も考慮した。多次元尺度構成法( MDS)の結果、 ランブルを明確な音響的サブタイプに分類することはできなかった ものの、発声間には大きな音響的変異が認められた。 判別関数分析およびMANOVAでは、 ランブルの音響特徴が発声個体ごとに異なること、 さらに感情状態の影響を受けることが示された。特に、 優位個体と同席している従属個体は、 優位個体がいない場合よりもケプストラム係数が低いランブルを発 し、より低く不安定な声質となる傾向がみられた。 以上のことから、ランブルはサブタイプには分類できないものの、 その音響構造は発声個体の識別情報や感情状態を反映していること が明らかとなった。(石渡)
開講日 | 2026年07月22日 13:00~16:15 場所 | E304