論文紹介(長瀬)・文献紹介(舟根)
4年生の長瀬さんが論文紹介をしました。また、3年生の舟根くんが文献紹介をしました。
ヒト‐ウマインタラクションにおける 「人馬一体」 感とは何か?
大北碧, 二瓶正登, 西山慶太, & 澤幸祐. (2018). 認知科学, 25(4), 392-410.
doi: 10.11225/jcss. 25.392
要旨
ウマ(Equus caballus)が5500年前に家畜化されて以来、 ヒトとウマは密接な関係を築いてきた。「人馬一体(Jinba Ittai)」はこの関係を表現しており、「 ヒトとウマの心が一つに結ばれているような感覚」を意味する。 では、ヒトがウマと接する際、「人馬一体」 とは具体的にどのような感覚なのだろうか。また、「人馬一体」 の感覚はどのようなプロセスを経て生じるのか。
本研究では、 馬のトレーニング経験がある人々を対象にインタビューを行い、「 人馬一体」の感覚を調査した。さらに、 主観的な感覚が生じるまでのプロセスに焦点を当てた質的分析の一 種であるM-GTAを使用した。その結果、「人馬一体」とは、 操作の代理感覚(ウマが自分の手足になったような感覚) やスムーズな相互作用の感覚( お互いをよく理解し合っている感覚)であることが示された。 また、ウマがヒトの指示に即座に反応する場合( つまり操作感覚が向上する場合)、ヒトは「人馬一体」 を感じることが明らかになった。これらの結果は、 ウマのような行為者の反応が自分の指示の直後に生じるとき、 ヒトはスムーズな相互作用の感覚を持って「人馬一体」 を感じることを示唆した。
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開講日 | 2024年05月22日 13:00ー16:15 場所 | E304