Seminar

輪読会⑫「オールコック・ルーベンスタイン 動物行動学」11章(吉岡)・論文紹介(藤田)

4年の吉岡くんが、11章「子の価値と親の投資」についてまとめて発表しました。また、3年の藤田くんが論文紹介をしました。

 

The Gaze Communications Between Dogs/Cats and Humans: Recent Research Review and Future Directions

「犬・猫と人間間の視線によるコミュニケーション:最近の調査研究とこの分野の展望」

Koyasu, H., Kikusui, T., Takagi, S., & Nagasawa, M. (2020).  Frontiers in psychology, 11,  613512.

DOI: https://doi.org/10.3389/fpsyg.2020.613512

 

犬と猫は異なったプロセスを経て、家畜化されてきた。犬は、狩猟や見張り番として人間と協力できるといった理由から、初めて家畜化された動物である。それとは対照的に猫はネズミ駆除のために家畜化され、人間が定住・農耕を始めた時から、人間の居住区の近くに生息するようになった。家畜化のプロセスも、祖先形質も違うが、人間の社会の一部となり、また人間の社会から多大な影響を受けているという点で2種は同じである。犬・猫と人間の共存は非言語コミュニケーションで成り立っている。本論文は、人間にとって重要な「視線」に注目し、視線が両種間のコミュニケーションにおいてどう機能しているのかについて記述する。さらには、単なるコミュニケーションを越えた、精神的な繋がり、つまりは「絆」形成に視線がどう寄与しているのかについても議論する。最後に、視線以外で、コミュニケーションや絆形成に寄与しているものについてアプローチした論文を紹介する。(藤田)

開講日 | 2021年07月21日 13:00 ~ 16:00 場所 | E304