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瀧本がコントラリアン生物学第6回勉強会で講演をしました。

瀧本がコントラリアン生物学第6回勉強会で講演をしました。

 

演題: 向社会行動は不公平忌避とともに進化してきた?

―フサオマキザルの食物分配や他者評価にみる個性にも着目して―

 

われわれヒトはひとりでは生きられません。必ず誰かの助けを借りて暮らしています。ヒト以外の霊長類もまた互いにコミュニケーションを取り、ときに助け合って暮らしています。しかし、助け合いがどのようにして進化してきたかは、いまだ明らかになっていません。そこで、私たちは、新世界ザルのフサオマキザルを対象として、食物分配場面における向社会行動の特性を実験的に検討してきました。また、手助け場面やモノの交換場面を観察する状況を設定して、向社会行動の相手選びに役立つであろう他者評価の特性についても実験的に検討してきました。そうした中で、興味深いことに、実験場面によらず、比較的一貫した個性が見られることもわかってきました。本発表では、この個性にも言及しながら一連の研究成果についてご報告し、ヒト以外の霊長類の実験研究から提案するに至った向社会行動と不公平忌避との共進化仮説についてご紹介したいと思います。