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瀧本が日本感情心理学会第31回大会で講演しました。

瀧本が日本感情心理学会第31回大会・大会企画シンポジウム「多様な動物の表情研究から感情表出を考える」で講演をしました。

シンポジウム1「多様な動物の表情研究から感情表出を考える」
日程:5月27日(土)9:30 ~ 11:00
会場:松山市立子規記念博物館 4階講堂
•企画者:  中嶋 智史・金谷 英俊(人間環境大学)
•司会者:  中嶋 智史・金谷 英俊(人間環境大学)
•話題提供者:高野 裕治(人間環境大学) 「 表情を顔から解き放つ:動物種を超えてユニヴァーサル
な表情機能」
       花塚 優貴(愛知淑徳大学) 「オランウータンの描く絵画に’感情’は表れるか」
       瀧本 彩加(北海道大学) 「ウマにおける表情の表出と知覚」
       池田 譲 ( 琉球大学) 「イカとタコの顔色」
•指定討論者:佐藤 隆夫(人間環境大学)
 ダーウィンはその著書『人及び動物の表情について』において、ヒトの表情と他の動物種の表情に
は連続性があり、進化の過程を経て獲得された形質であるとともに、ヒトの表情は文化に依らず普遍
的なものであると述べている。これまでの感情研究の文脈において、「表情がヒトにおいて普遍的であ
るか」という点については、比較文化心理学および文化心理学において多くの研究が行われている。
しかし、「ヒトの表情と他の動物種の表情に連続性があるか」という点については、これまで心理学に
おいて十分に扱われてきたとは言い難い。
 その一方で、近年、げっ歯類を用いた疼痛の治療薬開発のための精神薬理学的研究や、イヌ、ネコ、
ウマ、ウシ、ヒツジなどの伴侶動物・家畜のウェルフェア研究の文脈において、動物の表情研究が大
きく発展している。本シンポジウムでは、高野先生にげっ歯類の表情研究、花塚先生にヒトの近縁種
であるオランウータンの表情研究、瀧本先生に伴侶動物の表情研究、池田先生にイカとタコの表情研
究についてそれぞれお話いただく。こうしたヒト以外の多様な動物種における表情研究の発展につい
て概観することを通じて、ヒトの感情表出について改めて考える切っ掛けとしたい。