1977年設立の北海道大学文学部社会心理学研究室を前身とする当講座は、これまで一貫して、「心と社会のマイクロ-マクロ関係」、すなわち人の心と社会との相互影響過程を研究の軸に据えてきました。社会心理学を始めとして、認知科学・社会科学・神経科学・生態学など人間・社会科学諸領域で生み出された理論と方法を駆使し、「協力行動の適応的・神経科学的基盤」、「文化の生成と伝達」、「社会的意思決定」、「社会構造と心理の関連」といった理論的研究から、それらを社会問題の解決や公共的意思決定に応用する実社会対応型の研究まで幅広く網羅しています。

こうした研究プログラムの成果と意義は広く認められ、これまで、当講座の教員が主導した
21世紀COEプログラム(2003~2007)
グローバルCOEプログラム(2008~2012)
卓越した大学院教育拠点形成プログラム(2011~2013)
といった、各種大型研究・教育プログラムが採択・実施されてきました。

また上記グローバルCOEプログラムの採択に伴い、2008年には、北海道大学内に、大規模かつ多様な社会科学実験を行うための施設が設けられました。これらの実験室は、現在では、北海道大学社会科学実験研究センターに受け継がれ、日々精力的に研究が進められています。2014年にはさらに同センターに対して、最新型fMRI(脳機能画像測定装置)が導入され、神経科学から社会科学に至る多様な研究手法を用いた研究が行われています。

当講座における研究成果は、社会科学・自然科学諸領域のトップジャーナルに多数掲載され、当講座は、マイクロ=マクロ関係の世界的な先端研究拠点の一つとして知られています。

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