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ワークショップ

2025

多本腕バンディット問題を使った社会的学習、集合知、文化進化の研究

日時: 2025.3.17(Mon) 10:30-
場所: 北海道大学文学部E棟E304室
Zoom: https://us02web.zoom.us/j/87027744762?pwd=FJ2sOO3nMZzYNEDVqUdC6qc2tW0Z2J.1
スピーカー: 豊川航 (理研CBS-トヨタ連携センター(BTCC) 計算論的集団力学連携ユニット・リーダー)
タイトル: 多本腕バンディット問題を使った社会的学習、集合知、文化進化の研究

概要:
多本腕バンディット問題は、探索と知識利用とのトレードオフを捉える単純な模型の一つで、機械学習や認知科学、経済学などの領域で広く用いられてきた。これをマルチエージェントのシステム、すなわち社会的学習が可能な状況へと拡張することで、集団意思決定や文化進化の研究へつなげることができる。セミナーでは、この文脈で演者らが過去に行なった集合知の研究を概観した上で、最近の研究および現在進行中の研究について紹介する。1 つ目のトピックは、好み(報酬関数)が異なる個人からなる集団における、適応的な社会的学習メカニズムについて。オンライン実験の結果、人々は社会的情報を「話半分に」聞くことで自身の探索へ役立てることがわかった。2 つ目は、選択肢の性質を変更できると仮定したエージェントたちが、バンディット課題自体をどのように「文化進化」させるかという現在進行中のプロジェクトについて。集団行動の面白さと、それを研究する上でのややこしさとを共有できれば幸いである。