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ワークショップ

2022

ハイパーデモクラシーを目指して:AIエージェントによる大規模合意形成支援プラットフォームの実現

日時:2023年2月15日 (水) 13:00-15:00

場所: 文学研究院 E棟 E304室(オンラインとのハイブリッド開催)
https://us06web.zoom.us/j/86417108218?pwd=UThrejJ1aDVSR0ZyOTZ3M1lMaFNwZz09

タイトル: ハイパーデモクラシーを目指して:AIエージェントによる大規模合意形成支援プラットフォームの実現

スピーカー: 伊藤孝行(京都大学情報学研究科 教授)

概要:
既存の人類の社会システムは、AIやインターネットがない時代に実現されたものが多い。AIやインターネットを効果的に利用することにより、より良い社会システムを実現することで、人類のコレクティブインテリジェンスを促進することが重要課題である。本講演では、その中の研究テーマの一つとして、インターネット上で群衆の合意を形成するシステムについて紹介する。TwitterやFacebookなどのSNSによって、インターネットで何万人、何百万人という人たちの意見を収集できるようになっている。これらの意見をうまくまとめて、何百万人という人たちの合意を形成できる可能性がある。大規模な合意を形成できれば、これまでには不可能だった、大規模な人数による意思決定が可能になる。しかし、規模が非常に大きいことから、人間の手で行うのは困難である。そこで本研究では、エージェントという人工知能プログラムを用いて、大規模な人数の人たちの意見を効率的に収集し、合意を形成するシステムを創成する。本研究により、従来では不可能だった、極めて大規模な人数(例えば10000名以上)で、ネット上で議論し、効率的に合意を形成することが可能になる。これにより、時間と場所と労力によって、大規模な人数の議論を繰り返さなくても、効率的に合意を得る、もしくは、合意できる案をみんなで探すことができるようになる。この効果により、例えば、非生産的な意味のない会議を激減することができ、対面方式の会議では、本来的な生産的な議論にのみ集中することもできる。本講演では、名古屋市との共同社会実験、およびアフガニスタンでの社会実験など最新の成果を紹介する。

講演者略歴:
京都大学情報学研究科 教授
平成12年 名古屋工業大学大学院工学研究科博士後期課程修了.博士(工学)
平成11年 日本学術振興会特別研究員
平成12年 USC/ISI客員研究員
平成13年 北陸先端科学技術大学院大学知識科学教育研究センター助教授
平成15年 名古屋工業大学大学院情報工学専攻助教授
平成17年 ハーバード大学及びMIT客員研究員
平成18年 より名古屋工業大学大学院産業戦略工学専攻准教授
平成20年 MIT客員研究員
平成21年 JSTさきがけ大挑戦型研究員
平成26年 名古屋工業大学大学院産業戦略工学専攻/情報工学教育類 教授
令和2年より現職

2011年 内閣府最先端・次世代研究開発プロジェクト代表研究者
2012年 人工知能学会功績賞
2015年および2020年 JST CREST研究代表者
2016年 人工知能学会業績賞
2014年 ITSシンポジウム2014最優秀論文賞
2014年 日本ソフトウェア科学会基礎研究賞
2014年 日本学術振興会賞受賞
2013年 文部科学大臣表彰科学技術賞受賞
2007年 文部科学大臣表彰若手科学者賞受賞.情報処理学会長尾真記念特別賞受賞
2006年 AAMAS2006最優秀論文賞受賞
2005年 日本ソフトウェア科学会論文賞受賞

平成16年度 IPA未踏ソフトウェア創造事業スーパークリエータ認定
AAMAS2013プログラム委員長
IJCAI-PRICAI2020現地実行委員長
マルチエージェントシステム国際財団(IFAAMAS)理事

招待講演:
データ駆動型融合研究創発拠点(D-RED)主催
社会科学実験研究センター 共催

参加者:約45名

北海道大学 社会科学実験研究センター 大沼 進
ohnuma*let.hokudai.ac.jp (*を@に変えてください)