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ワークショップ

2016

文化と遺伝子の相互作用:日本・カナダでの比較文化実験に基づく最近の知見

日時:2017年3月22日(水)13:00-14:30

場所:北海道大学文学研究科 E304教室

スピーカー:石井 敬子 准教授(神戸大学大学院人文学研究科)

参加者:結城雅樹・大沼進・高橋伸幸・瀧本彩加・山岸俊男・Kevin Kim-Pong Tam ほか11名

タイトル:文化と遺伝子の相互作用:日本・カナダでの比較文化実験に基づく最近の知見

アブストラクト:文化心理学は、自己観や推論といった高次の心理プロセスだけでなく、知覚や注意といった低次の心理プロセスにも文化の影響が及ぶことを示してきた。近年、文化心理学に神経科学の手法を取り入れた文化神経科学は、このような文化の影響が脳・生理レベルで検出可能であることを示している。しかしながら、これらの知見は文化の記述の域を完全に超えることはできず、なぜそもそも文化が存在するのかという問いには答えていない。本研究では、この問題に対する1つのアプローチとして、社会・文化環境と遺伝子が共進化してきた可能性に着目し、セロトニン、オキシトシン、ドーパミンといった神経伝達物質に関連した遺伝子多型が文化差とどのように関わるのかを日本・カナダでの比較文化研究を通じて網羅的に検討してきた。本発表では、解析の結果、現在までにわかっている結果について報告したい。