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ワークショップ

2015

人類の文化進化の数理

日時:2015年6月18日(木)15:00-17:00

場所:北海道大学文学研究科 E304教室

スピーカー:中橋 渉 先生(総合研究大学院大学 先導科学研究科)

参加者:竹澤正哲、高橋泰城、高橋伸幸 ほか17名(計21名)

タイトル:人類の文化進化の数理

アブストラクト:我々人間は複雑で多様な文化を持つという点で他種と隔絶する。では、何がこの違いを生み出しているのか。この問題を考えるために、人類が進化の過程でどのように文化を発展させてきたかを見てみると、ホモ・サピエンス出現以前は石器技術はおおむね脳容量の増加に伴って複雑化していたが、ホモ・サピエンスにおいては脳容量は増加しなかったにも関わらず文化技術が複雑化した。このことから、ヒトは優れた知性を持つが故に高度な文化を持つという単純な説明では不十分であることが示唆される。すなわち、文化の発展的進化の背景にあるメカニズムをもう少し考える必要がある。そこで、文化の進化を扱う数理モデルをいくつか構築し、様々な要因が文化進化にそれぞれどのように影響するかを調べた。特に、学習能力、社会構造、技術改良、同調圧力、異文化交流、分業、教示行動、負傷、などについて研究したが、本発表ではそれらのうちのいくつかを紹介する。