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ワークショップ

2015

第12回CERSSワークショップ

日時:2015年6月11日(木)10:00-12:00

場所:北海道大学文学研究科 E304教室

参加者:結城雅樹、竹澤正哲、田中真樹、河西哲子、ほか28名(計32名)

スピーカー:河原 純一郎 特任准教授(北海道大学文学研究科心理システム科学講座)

タイトル:注意と魅力

アブストラクト:今回のトークではこれまで私の研究室で取り組んできた2種類のテーマの研究を報告します。ひとつは注意資源のメタ認知についてです。トップダウンとよばれているタイプの注意成分は意図的注意ともよばれ,本来,自分の意思で制御できるはずです。しかしメタ注意を測定したところ,自分自身が現時点で使っている知覚的構えや注意の範囲,投入した注意資源を把握できていないことがわかりました。後から振り返って報告するだけでなく,課題の途中で現在の注意状態を意識的に報告させても,そこで報告した通りには注意を向けることはできませんでした。こうした知見は注意制御はトップダウンとボトムアップの二分法で捉える見方に修正を迫るものです。もうひとつのテーマは身体的魅力に関する研究です。もともと,顕著なものに認知資源を振り向けることが注意機能の一つであったため,魅力の高いものにも注意が向くという点から,魅力研究に関心を持つようになりました。風邪や花粉症対策に用いられる衛生マスクをつけることが顔の魅力の知覚に与える影響を調べた研究を報告します。