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ワークショップ

2012

第6回ワークショップ

※本ワークショップは、社会科学実験研究センターと卓越した大学院拠点形成支援「心の社会・生態学的基盤に関する教育研究拠点SEFM」との共催で行われました。

日時:2013年2月14日 (木)

タイトル: 共感が援助行動を導くメカニズムの考察:行動-脳-遺伝子の連関から

スピーカー: 日道 俊之 (京都大学大学院教育学研究科)

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内容:
困っている他者への共感は援助行動を導くことが示されているが,そのメカニズムは未だ不明確な点が多い.本発表では,機能的近赤外分光法(functional near-infrared spectroscopy)による脳機能計測及び遺伝子多型解析を用いた実験を紹介し,心理学・神経科学・分子生物学的視点を包括したアプローチから,そのメカニズムを論じる.このようなアプローチをとることにより,遺伝要因による個人差を含め,共感が援助行動を導くメカニズムを多層的に理解することが可能となる(構成概念レベル・脳機能レベル・神経伝達物質レベル・遺伝子レベル).本発表では特に,前頭前野(prefrontal cortex)及びドパミン(dopamine)の代謝に関連するCOMT(Catechol-O-methyltransferase)Val158Met遺伝子多型に焦点をあて,(1)他者への共感により生じた心的ストレスの制御が援助行動に影響を及ぼすメカニズム,(2)心的ストレスが他者の心的状態の推測へ影響を及ぼすメカニズムの2点について論じる.