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ワークショップ

2011

第5回 CERSS若手スピーカーシリーズ

*本ワークショップは、GCOE拠点「心の社会性に関する教育研究拠点」との共催で行われました。

スピーカー: 竹澤正哲博士(上智大学総合人間科学部心理学科准教授)

日時:7月28日(木) 13:30-15:30

場所:北海道大学文学部E204室

参加者:亀田達也、大沼進、結城雅樹、高橋伸幸、Joanna Schug, 樋口さとみ、ほか15名(計21名)

タイトル:協力の進化学:理論と実証の新たな接点

概要:
近年、大規模な集団における協力行動の進化を説明する理論モデルが数多く提唱されている。だが、どのモデルにも何らかの問題があり「これこそ協力の進化を説明する決定的な理論だ」と人々が同意するものはない。本発表ではまず、n人囚人のジレンマにおける罰と協力の進化を扱った理論研究をレビューし、その中に潜むいくつかの原理を抽出する。続いて、実験室で行われた実験研究や小規模な共同体での協力に関するフィールド研究の多くが、協力の進化に必要であると考えられる原理の存在を実証していることを示す。最後に、新たな理論モデルを例示しつつ、制度論における中心的概念である「期待/信念」が、協力の進化を理解する上で重要な役割を担う可能性を持っていることを紹介する。こうして「協力の進化」という古く新しい問題を探求する上で、理論と実証がどのように絡み合っていくべきであるかを議論していきたい。