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ワークショップ

2011

第3回 CERSS若手スピーカーシリーズ

スピーカー: 五十嵐佑博士(北海学園大学経営学部経営情報学科准教授)

日時:7月14日(木) 10:00-12:00

場所:北海道大学文学部E204室

参加者:亀田達也、山岸俊男、大沼進、結城雅樹、高橋泰城、高橋伸幸、ほか25名(計31名)

タイトル:行為者志向型ネットワーク選択モデルによる社会的ネットワークのダイナミックスの検討

概要:
五十嵐博士は、人と人とを結ぶ関係性(紐帯)の分析を専門としている。本ワークショップでは、ネットワーク・ダイナミックスの縦断的分析(Snijders, 2001)を用いた、ネットワークにおける対人関係選択と一般的信頼の関連を検討した研究の成果が報告された。五十嵐博士は、行為者志向型ネットワーク選択モデル(Snijders et al., 2001, 2010)を用いて、複数の時点を通じた社会的ネットワーク全体のダイナミックスをモデル化し、高信頼者(一般的信頼が高い人々)の対人関係選択プロセスを検討した。さらに、弱い紐帯(あいさつを交わす間柄)と、強い紐帯(個人的な相談をする間柄)の両方を測定し、高信頼者の対人関係の選択行動を比較した。大学新入生データ(五十嵐・吉田、2004)の一部に、この行為者志向型ネットワーク選択モデルを適用し分析した結果、弱い紐帯においては、高信頼者は低信頼者よりも紐帯を形成する傾向が弱く、また高信頼者どうしが紐帯を形成する傾向が明らかになった。これらの分析結果を鑑みた上で、これまでのネットワーク分析では無視されがちであった、紐帯の形成に及ぼす個人要因(一般的信頼や性別)の影響が議論された。

問い合わせ担当:北海道大学社会科学実験研究センター助教 品田瑞穂
e-mail: mizuho.shinada*gmail.com (*を@に変えてください), tel: 011-706-2303