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ワークショップ

2011

第2回 CERSS若手スピーカーシリーズ

*本ワークショップは、GCOE拠点「心の社会性に関する教育研究拠点」との共催で行われました。

スピーカー: 平石界博士(京都大学 こころの未来研究センター助教)

日時:7月13日(水) 15:00~17:00

場所:北海道大学文学部E204室

参加者:亀田達也、山岸俊男、大沼進、結城雅樹、高橋泰城、高橋伸幸、ほか25名(計31名)

タイトル:行動遺伝学は進化適応を語るか

概要:
人間の行動形質はすべからく遺伝する」。これが行動遺伝学の第一原則(Turkheimer, 2000)と呼ばれるものである。この言葉は一体どのような意味を持つのだろうか。このトークでは、行動遺伝学における「遺伝率」の意味について解説をした上で、「行動形質が遺伝する」ことが、「人間の行動形質は自然淘汰による進化の産物である」とする人間行動進化学(進化心理学、人間行動生態学)の研究にどのような意味を持つのか、幾つかのデータを元に検討した成果が報告された。具体的には、出生前アンドロゲン曝露の影響を受けるとされる指比(2D:4D ratio)、見知らぬ他者一般への信頼感、そして公共財ゲーム実験における協力行動についての双生児データが紹介され、これらの形質が遺伝するという事実が、人間行動生態学のフレームの中でどのように解釈されうるかが提案された。