先端的な社会科学実験を展開するCERSS

近年の人文社会科学では、諸分野を連結する共通の方法論として実験が大きな注目を集めています。CERSSはこうした流れを承けて、従来から実験研究が標準的な手法として用いられてきた心理学の枠組みにとどまらない、広範な社会科学実験を行う施設として設立されました。

人間・社会科学の基盤としての「心の社会性」を解明していくには、その有り様を説明するための理論モデルと、それを確かめ、またそれにフィードバックを与えるための実験研究の両方が不可欠です。この目的のため、CERSSは、さまざまな大型科学研究のインフラを提供しています。

特にCERSSは、北海道大学人文・社会科学総合教育研究棟において、学内外の研究者に以下の実験設備を提供することによって、社会科学実験を推し進め、さらにはそのような実験的手法による研究を通じて若手研究者を育成しています。

CERSSにおいて実験研究を行うための研究倫理要項研究倫理委員会内規を制定しました。CERSSにおいて実験研究を行うには、以下の様式1と質問・確認書をダウンロードし、必要事項を記入の上、cerss@lynx.let.hokudai.ac.jpまでお送り下さい。なお、MRIを使用する実験研究を行う際は、MRI実験事前確認書も添付して下さい。

北海道大学社会科学実験研究センターにおける人間を対象とする
研究倫理審査申請書(様式1)
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北海道大学社会科学実験研究センターにおける人間を対象とする
研究倫理審査結果通知書(様式2)
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北海道大学社会科学実験研究センターにおける人間を対象とする
研究倫理再審査申請書(様式3)
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被験者を用いる研究内容に関する質問及び確認書
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MRI実験事前確認書
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学外研究者による施設利用実績

2016年度

亀田達也 (東京大学大学院人文社会系研究科):「Sequential working game実験」(2016年8月、国際ネットワーク実験室、実験参加数136名)

亀田達也 (東京大学大学院人文社会系研究科):「リスクに関する意思決定実験」(2016年8月、国際ネットワーク実験室、実験参加数61名)

亀田達也 (東京大学大学院人文社会系研究科):「不確実性下の意思決定に関する実験」(2016年8月、感覚システム実験室、実験参加数83名)

亀田達也 (東京大学大学院人文社会系研究科):「物理刺激の属性判断に関する実験」(2016年8月、感覚システム実験室、実験参加数59名)

亀田達也 (東京大学大学院人文社会系研究科):「意思決定と合意形成実験」(2016年8月、集団実験室、実験参加数80名)

2015年度

李楊 (玉川大学):「先制攻撃行動の心理的基盤に関する実験研究」(2016年1月、国際ネットワーク実験室、実験参加者数120名)

亀田達也 (東京大学大学院人文社会系研究科):「感情と社会的意思決定に関するfMRI実験」(2015年8月、医歯学統合研究棟MRI室、実験参加数27名)

亀田達也 (東京大学大学院人文社会系研究科):「社会的意思決定に関する実験」(2015年8月、集団実験室・国際ネットワーク実験室、実験参加者数142名)

亀田達也 (東京大学大学院人文社会系研究科):「意思決定場面における社会学習実験」(2015年8月、集団実験室・国際ネットワーク実験室・感覚システム実験室、実験参加者数180名)

亀田達也 (東京大学大学院人文社会系研究科):「社会的態度に関する意識調査実験」(2015年8月、国際ネットワーク実験室、実験参加者数182名)

Eva Krockow (University of Leicester):「実験ゲームを用いた日英比較実験」(2015年8月、集団実験室・国際ネットワーク実験室、実験参加者数100名)

Christopher Kavanagh (University of Oxford, Institute of Cognitive & Evolutionary Anthropology):「祭式が信頼に与える影響に関する研究室内実験」(2015年7月、集団実験室・国際ネットワーク実験室、実験参加者数60名)

堀田結孝 (国立情報学研究所):「公共財ゲームに関する実験研究」(2015年6月、集団実験室、実験参加者数180名)

Christopher Kavanagh (University of Oxford, Institute of Cognitive & Evolutionary Anthropology):「ソシオメトリック・バッチを用いた、脅威とアイデンティティ・フュージョンに関する実験」(2015年4月、集団実験室、実験参加者数92名)

2014年度

犬飼佳吾(大阪大学社会経済研究所):「他者のための意思決定に関するfMRI実験」(2014年9月、医歯学統合研究棟MRI室、実験参加数29名)

中塚亮太(東京大学):「集団意思決定場面における選択と概算実験」(2014年9月、集団実験室、実験参加数137名)

横山諒一(東北大学)、平山いずみ(東京大学:「非協力零和ゲームにおける心の理論に関するfMRI実験」(2014年8月、医歯学統合研究棟MRI室、実験参加数20名)

平山いずみ(東京大学):「マッチング実験」(2014年7-8月、国際ネットワーク実験室、実験参加数70名)

齋藤美松(東京大学人文社会系研究科):「Distribution-Gambling Task実験」(2014年7月、感覚システム実験室、実験参加数66名)

堀田結孝(国立情報学研究所)、増田直紀(ブリストル大学)、河原林健一(国立情報学研究所):「分配のネットワークに関する実験」(2014年6-7月、感覚システム実験室および人文社会科学総合教育研究棟複数教室を使用、実験参加数131名)

木村司、片山順一(関西学院大学):「情動抑制における文化的相違に関するERP研究」(2014年6-7月、関西学院大学、実験参加数27名)

犬飼佳吾(大阪大学社会経済研究所):「集団社会における不確実性と分配行動に関する認知実験」(2014年5月、国際ネットワーク実験室、実験参加数75名)

2013年度

Christopher Kavanagh (University of Oxford, Institute of Cognitive & Evolutionary Anthropology):「儀式への直感の研究(Ritual Intuition)」(2013年8月、国際ネットワーク実験室、集団実験室、感覚システム実験室を使用、実験参加数108名)

上條 良夫(高知工科大学)、岡野 芳隆(高知工科大学)、三船 恒裕(高知工科大学):「先制攻撃率の個人・集団間比較」(2013年7月、感覚システム実験室を使用、実験参加数160名)

2012年度

橋本 博文(東京大学大学院人文社会系研究科・日本学術振興会):「文化的信念の社会生態学的基盤-日米比較研究ー」(2013年3月、国際ネットワーク実験室を使用、実験参加者数118名)

大洞 公平(関西学院大学経済学部):「実験室実験による行動契約理論モデルの検証」(2012年11月、国際ネットワーク実験室を使用、実験参加者数144名)

2011年度

Sarah Lyons(University of Maryland, Department of Psychology):「文化と社会的スティグマに関する研究」(2011年8月、国際ネットワーク実験室を使用、実験参加者数22名)

守 真太郎(北里大学理学部):「投票行動の相転移に関する研究」(2011年6月、集団実験室を使用、実験参加者数118名)

Joanna Schug(College of Willam and Mary, Department of Psychology):「動きの同期性と外見の類似性が内集団協力行動に与える影響の日米比較研究」(2011年6月、集団実験室・感覚システム実験室を使用、実験参加者数48名)

三船 恒裕(神戸大学文学部・日本学術振興会):「協力者への評価に関する国際比較実験」(2011年5月、国際ネットワーク実験室を使用、実験参加数204名)

2010年度

Aldo Chimno(University of California, Santa Barbara, Department of Anthropology):「集団の質とHazing行動に関する比較文化研究」(2011年2月-3月、集団実験室を使用、実験参加者数274名)

九州大学・株式会社リバネス・北海道大学の三者共同研究契約:「社会的意思決定の脳機能画像解析」(2010年9月-2010年11月、集団実験室を使用、実験参加者数38名)

Ming Xue (Graduate student, University of California at Los Angeles, Department of Anthropology):「日本・中国・アメリカの友人関係と返報性に関する比較文化研究」(2010年8月、感覚システム実験室を使用、実験参加者数110名)

奥井 亮(京都大学経済研究所)、Tanjim Hossain(Assistant Professor of Marketing, Rotman School of Management,University of Toronto):「主観確率の誘引両立的メカニズムとしてのスコアリングルールモデルの実験的検討」(2010年7月、集団実験室を使用、実験参加者数153名)

Heejung Kim(University of California at Santa Barbara, Department of Psychology), 石井 敬子(神戸大学人文学研究科):「感情知覚に関する日米の文化比較研究」(2010年6月-7月、感覚システム実験室を使用、実験参加者数104名)

財団法人電力中央研究所(社会経済研究所)と北海道大学社会科学実験研究センターの共同研究契約:「予期と行動の相互強化環境の検討」(2010年4月 -2011年2月、国際ネットワーク実験室を使用、2010年9月時点における実験参加者約150名)

2009年度

村井 俊哉(京都大学大学院医学研究科)、福井裕輝(国立精神・神経医療研究センター):「前頭葉損傷患者の経済的意思決定に関する研究」(2010年2月-継続中、集団実験室を使用、実験者参加者30名)

Daniel Sznycer,John Tooby,Leda Cosmides(University of California at Santa Barbara, Center for Evolutionary Psychology):「恥の文化に関する日・米・アルゼンチンの国際比較調査」(2009年11月、集団実験室を使用、実験参加者144名)

Tugch Kurtis(University of Kansas, Department of Psychology):「居住地流動性プライミングによる自己開示傾向および沈黙の国際比較研究」(2009年7 月、国際ネットワーク実験室を使用、実験参加者123名)

Kate Pickett(University of Kansas, Department of Psychology):「居住地流動性プライミングによる場所への愛着の国際比較研究」(2009年7月、国際ネットワーク実験室を使用、実験参加者131名)

佐々木 勝(大阪大学社会研究所):「経済実験によるサーチ・モデルの実証的検討」(2009年7 月、国際ネットワーク実験室を使用、実験参加者123名)

増田 貴彦(University of Alberta, Department of Psychology), Lindsay Schaefer(Queen's University, Department of Psychology):「認知・感情・動機づけに関する比較文化研究」(2009年5月-6月、国際ネットワーク実験室を使用、実験参加者112名)

集団実験室

16のパーティションつきデスクが設置され、他者の存在を意識しつつ行う集団内行動の実験に用いる。各デスクのパーティションの高さを変えることでプライバシーの程度を調整できる。各デスクにはパソコンが設置されている。国際ネットワーク実験室・感覚システム実験室ともネットワークで結ばれ、36人まで同時に実験参加が可能な体制が整っている。

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国際ネットワーク実験室

実験参加者用の個室が16室用意され、参加者同士あるいは海外の実験室にいる参加者と、ネットワークを介して相互作用を行う実験に用いる。参加者用個室に加え、実験準備室が設置されている。

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感覚システム実験室

他の参加者と相互作用を行いながら、眼球運動、心拍数、皮膚反応などの感覚・生理データを計測し、行動と情動反応や注意の配分などとの関連を調べるための実験室。2つの完全防音室と2つの簡易防音室と、実験のための準備室から構成されている。

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