山形 伸二
(東京大学)
Cross-cultural differences in heritability of personality traits: Using behavioral genetics to study culture


発表では、パーソナリティーへの遺伝的および環境的影響の強さに関して、カナダ、ドイツ、日本で行われた研究が紹介され、カナダ、ドイツと比べ、日本における遺伝によるパーソナリティーへの影響は弱いことが示唆された。その理由として、日本では民族的に遺伝子の個人間の差異が小さい可能性、集団主義の強いアジアでは、状況や周囲の人間関係が行動に対して相対的に強い影響を与えている可能性が考えられ、これらの可能性を検証するため、今後の課題として他のアジア諸国における今回の結果の追試、日本国内における集団主義文化の強さとの関連の検討などが提起された。