中丸 麻由子
(東京工業大学)
The coevolution of altruism and punishment: Role of the selfish punisher
利他的行動と罰行動との関係を調べるために、1)非協力者を罰する協力者(AP)、2)非協力者を罰しない協力者(AN)、3)非協力者を罰する非協力者(SP)、4)非協力者を罰しない非協力者(SN)の戦略に注目した数理モデルについて報告された。発表では、とりわけSPに注目し、Fertility model(ある個体はランダムに死ぬが、しかし発生率は戦略の強さに依存)とViability model(戦略の強さは個体が死ぬ程度に影響を与えるが、発生率はランダム)において、SPによる協力行動へのインパクトについて議論された。結果は、後者においてのみSPは、APの増加に寄与していた。さらに、両方のモデルともに、個体が隣接する4個体としかやりとりできないlattice構造の場合には、SPがAPの増加に寄与するだけなく、結果的にANが減少しその結果としてAPが増加する傾向も見られた。